天体戦士サンレッドと秘密結社鷹の爪は、どちらも
- 悪側が実は心優しい善人
- ヒーロー側の人格に問題がある
- ギャグアニメである
- 戦隊モノのような世界観
という共通点があるアニメです。
この2つのアニメは似ているので、よく比較されがちです。
「2つは似ているけども、どっちが面白いんだろう」
と気になってはいませんか?
そこで、今回は天体戦士サンレッドと秘密結社鷹の爪、2つのアニメを比べてみました。
どっちがどのように違うか、どっちが面白いのかも解説しています。
秘密結社鷹の爪とは
蛙男商会が代表を務めるFROGMAN氏が作者のAdobeFlashアニメです。
AdobeFlashアニメと言われてもピンと来ない人も多いでしょう。
普通、登場人物は走ったり歩いたりして動きがありますよね。
秘密結社鷹の爪は、その走ったり歩いたりという動きがないのです。
厳密に言えば歩くシーンはあるのですが、足が動いていないのです。
他にも、登場人物の表示パターンが数種類しかないところも特徴です。
何を言っているのかわからないと思いますが、本当に登場人物の描かれ方がワンパターンなのです。
普通のアニメは、登場人物が笑ったり怒ったりするシーンだけでも、全く同じ顔にならないはずですよね。
ただ、秘密結社鷹の爪は、登場人物の顔の表情がワンパターンなのです。
さらに、立ち姿もどのシーンも全く同じになっているところも。
なぜこうなるのかというと、AdobeFlashで作られた低予算アニメだからです。
低予算だから、作画も監督も脚本もすべてFROGMAN氏1人で作っているのです。これが、登場人物の立ち姿がワンパターンである理由。
さらに低予算だから、声優を起用するお金もないです。
だから登場人物は基本的にFROGMAN氏1人ですべてのキャラの声優を務めています。
低予算なので、アニメの再生時間も5分(初期は10分)ととても短いです。
秘密結社鷹の爪はダメなアニメなの?
ここまで見ると、秘密結社鷹の爪はダメなアニメだと印象を持つでしょう。
しかし、秘密結社鷹の爪が人気なのは、このダメな部分があるからです。
登場人物の動きがワンパターン、立ち姿も全く一緒、こういうある種の「手抜き」な部分が、ゆるい雰囲気を作り出し、独特の面白さを醸し出しています。
再生時間5分という短さも、「あ、ちょっと見てみるか」と軽い気持ちで見ることができる強みとも言えますからね。
ギャグはあまり強い方ではないですが、ゆるい雰囲気のおかげでこちらも気構えずに見ていられるのが、秘密結社鷹の爪の一番の強みです。
秘密結社鷹の爪についてもっと知りたい方はこちら
天体戦士サンレッドとは
対して、天体戦士サンレッド。
こちらは、くぼたまこと氏著のギャグマンガです。
秘密結社鷹の爪とは違い、登場人物が普通に動き、監督・脚本・作画全部違う人が担当、声優もキャラによって全く違う、この部分は普通です。
こうなるとインパクトが弱い気がしますね。
ただ、天体戦士サンレッドの一番の特徴は「アニメ全体が日常アニメのような雰囲気」なところにあります。
天体戦士サンレッドの敵役であるフロシャイム、世界征服を目指しているのですが、所属している怪人は皆心優しい善人。
ヒーローサンレッドは、彼女であるかよ子のヒモですが、近所で事件があったときにかよ子を迎えに行くなど優しい一面もあります。
登場人物に、読み手の気分を害しかねないキャラが1人も出てこないのが、天体戦士サンレッドの強みです。
ミニコーナーも魅力的!
天体戦士サンレッドは、1分~2分のミニコーナーがあります。
ゴドム&ソドラのような面白いコーナーが多いですが、一番魅力的なのは
- ヴァンプ将軍のさっと一品
でしょう。
家事が得意なヴァンプは料理の腕が抜群。
そんなヴァンプが紹介する、簡単で美味しい料理のレシピのミニコーナーです。
たかがアニメのミニコーナーと侮るなかれ、本当に自炊生活に役に立つのです。
そんな、生活の役に立つ豆知識も得られるところも、天体戦士サンレッドの面白さの1つでしょう。
こういうためになる上に面白いアニメは、天体戦士サンレッド以外にはそうそうないですよね。
天体戦士サンレッドについてさらに知りたい方はこちら
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天体戦士サンレッドと秘密結社鷹の爪はどう違う?
さて、2つのアニメが大きく違うことを知ってもらえたところで、この2アニメを見比べてみました。
私的には
- ギャグが強いか否か
- 登場人物に不快感があるか否か
の2点の違いが見つかりました。
ギャグが強いか否か
ギャグの強さに差があるんですね。
秘密結社鷹の爪は、いい加減で自由奔放な吉田君を中心にギャグが生まれます。
例えば
- 観光ボランティアを「観光チャランポラン」と聞き間違える
- ただ舌をプルプルするだけの何の役にも立たない怪人を作る
などです。
そこで笑いが生まれるんですね。
対して、天体戦士サンレッドにはこういうギャグがありません。
登場人物が過ごしている日常を見て癒されるタイプのアニメです。
ということで、ギャグの強さについては秘密結社鷹の爪に軍配が上がりました(秘密結社鷹の爪よりもギャグが強いアニメはいくらでもありますが、きつい部分も多いです)。
登場人物に不快感があるか否か
例えば、全く関係ありませんが「おそ松さん」を例に挙げます。
六つ子が繰り広げるドタバタギャグはとても強力で、腹を抱えて笑えます。
一方、ドタバタを起こすためには登場人物の人格を悪くする必要があります。
そこで、気分を害する危険性が出てくるのです。
その点が、秘密結社鷹の爪や天体戦士サンレッドにあるのかどうかを見てみました。
天体戦士サンレッドは、先程少し触れた通り、悪側のフロシャイムの構成員はいずれも民間人に影響は与えず、地域のつながりを大切にする心優しい者たちばかり。
サンレッドも、粗暴な態度を取りながらも根は善人でもあります。そうみると、サンレッドを見る目も少し違ってきます。
ということで、読み手の気分を害しかねないキャラが、天体戦士サンレッドにはいません。
一方、秘密結社鷹の爪。
こちらは、ヒーロー側に「デラックスファイター」がいます。
こちらはサンレッドとは違い
- お金持ちの人間に近づいて、利用できなくなったら捨てる
- あくどい企業に雇われて、民間人相手に無理やり立ち退きさせる
など、不快な行動ばかり。
なので、デラックスファイターの言動を見て気分を害する人も中にはいらっしゃいます。
加えて、フィリップの扱いが悪いところも、視聴者の気分を悪くする点でもあります。
なので、登場人物に不快感があるか否かについては、天体戦士サンレッドに軍配が上がりました。
天体戦士サンレッドと秘密結社鷹の爪はどっちが面白い?
皆さんが一番気になるところだと思います。
どちらも「ヒーロー側が悪い人格」「悪の組織側が善人」という共通点があるアニメ。
果たして、どちらが面白いのでしょう。
どちらが面白いかは人による
私は、天体戦士サンレッド、秘密結社鷹の爪、どっちが面白いのかは人によると思います。
声優にこだわる方は、FROGMAN氏1人がすべてのキャラクターの声優を務めている秘密結社鷹の爪は、物足りなくなるでしょう。
強いギャグで笑いたい人にとっては、天体戦士サンレッドのギャグでは笑えず、物足りなく感じるでしょう。
このように、どっちが面白いかはあなたがどう思うかによるのです。
ゆるい雰囲気で笑いたいなら「秘密結社鷹の爪」
秘密結社鷹の爪の一番の強みは、手抜きで作られているところ。
登場人物の動きがワンパターン、立ち姿が全く一緒、声優も作者1人でやっている、再生時間も5分くらいと、ことごとく手抜きなところが、逆にゆるく視られて笑えるのです。
アニメを見て疲れるのが嫌、ゆるーい笑いが欲しい、そんな人には秘密結社鷹の爪はおススメできると思います。
癒しが欲しいなら「天体戦士サンレッド」
天体戦士サンレッドの強みは「癒しがある」ことです。
登場人物のゆるい日常を見て癒されるところは、まんがタイムきららのアニメを見ている気分にも似ています。
ただ、登場人物が怪人である設定もうまくマッチしているので、その部分の面白さもあります。
登場回数の多いキャラクターに悪人がいないので、
- こちらが不快な気分になる心配をしないで、安心して見られる
ところも天体戦士サンレッドの強みです。
まとめ
秘密結社鷹の爪は、FROGMAN氏が1人で制作し、FROGMAN氏が1人で声優を務めている、低予算アニメです。
低予算アニメだからこそ、独特のゆるい雰囲気が醸し出され、こちらもゆるい雰囲気で見ていられるアニメ。
天体戦士サンレッドは、くぼたまこと氏が作者のアニメ。
登場人物たちのゆるい日常を見て癒されるアニメ。
登場人物たちはいずれも「善人」か「態度は悪いけど根は善人」のどちらかなので、まんがタイムきららのマンガに似た雰囲気があります。
ヴァンプ将軍のさっと一品のような、日常生活に役に立つ知識も得られるアニメです。
秘密結社鷹の爪は、吉田くんから生まれるギャグが面白いので、笑いが欲しい人向けです。
天体戦士サンレッドは、登場人物で不快な思いをしなくて済むので、癒しが欲しい人向けです。
しかし、どちらもとても面白いギャグアニメです。
私的には、どちらも見てほしいおススメアニメです。
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